BASARAの石田を幸せにし隊。

戦国BASARA3の石田三成をひたすらに応援するこっそり避難ブログ

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【あと二日なんで】Velvet Touch【ふっ切れてみた】

と、いうワケで夏コミ原稿上がったよ記念

発売カウントダウン最終投下じゃーーーー!!!!!!!!!!!

『散華夜』に本当にたくさんの拍手、ありがとうございました。
正直「い いいんですか? 本当にいいんですか??」とあわわ、状態でしたが、
yuminoya分かったよ!!!
皆様はここにSSを求めておられるの、だと!!!!!!
お陰でハートに火がついた
凶も凶とて我が家は家三でいちゃいちゃでGO

しかし今回は

ギャグです。

最初シリアスを書いているつもりだったのに、

最後に家康さんが酷い目に遭うギャグになってました。

だから↓のSSの余韻を壊されたくない人は開かないで!!!!くださいっっ…
うん、もうなんかあと少しで三成でサマソキック(技名忘れた)>刹那発動>通常五連撃コンボ(試遊で繫ぎ方模索)とか出来ると思うと、テンションおかしいです。こんなテンションでお返事、ご容赦を…!!



>蝉さまぁああ!
ひえええ、もったいないお言葉有難う御座います…!
フリー絵もほんとうにおいしうございましたv
yuminoyaもせめて本編では半兵衛が「三成or佐吉」と呼び捨てにするくらい、身近な存在であってくれたらなぁ、と願ってはおります…
実は三成と半兵衛の別れのシーンが一番書きたかったかもしれないので、私も一緒に泣いておきます。伝わった…!よかったー!!二人の“絆”だったんですよー!!
しかしようやくたどり着いたちゅーがあの程度で…サーセンorz
でも蝉さまがそういってくれてるから!!これからもっと権現様に頑張ってもらう!!!
そして共に「三成を幸せにし隊」とさけ(ry
では、共に三成の幸せEDを探す準備に入り…あ、蝉さまはやっぱ家康から…??

>餅月さまっ
いつもいつも、嬉しいお言葉をありがとうございます…!
調子に乗ってまたいろいろ書いちゃうパワーになりますればー!!
文章いっしょうけんめい考えて書いてるので、そう言って頂けて嬉しいです
歌いながら書くんですよね。だから、字数揃えて韻を踏ませるの。
今回はCoccoの『どしゃ降り夜空』『星に願いを』『樹海の糸』<これちょう・三→家ソングだと想いまする。
あーもうどうぞどうぞお持ち帰りください、今だともれなく黄色いフード被った人とか、頭にわっかついた仮面の人とかもついてきそうですがー!!
えええyuminoyaあんまり絵うまくないから、わざとSSには挿絵避けてきたのですが…そうか…そのように云ってくださる方がおられる…ん?俺そういえば今日の朝夏コミラスレム本終わったんだよな?
夏…コミ・・・参加できるんだ・・・?そう・・・かこれはなんてフラg(ry


また、寝込んだという。
訓練の場にいつもの黒い甲冑の集団、その中心にがっしりと守られて、それが当たり前という風に紫苑の銀髪を揺らす彼の姿が無かったので、彼が今でも大切に扱っている、乳母(めのと)であった侍女に問うてみれば。
「お小さい頃から、どうにもあの癖だけは」
悲しそうに、侍女――信乃は、寝込んだ三成に持っていく見舞いの品々を杜若の色をした風呂敷に包みながら、呟いた。
「弱いか」
はあ、と、信乃から少し離れたところで胡坐をかいている家康も呟く。
そういえば、まだ“佐吉”だった頃はもっと弱かった。季節の変わり目などは恒例行事のように風邪をこじらすので、その度に竹中軍師が「君に伝染(うつ)したらいけないからね」、と、ぴしゃりと佐吉の寝ている部屋の障子を開けてくれなかったことも憶えているが。
「儂は見舞いたかったのにな」
うわごとのように呟く。
それにきょとん、と信乃が首を傾げながら答えた。
「おいきなされ」
え、と、家康が折った手のひらに預けていた顎を上げる。
「おいきなさればよい」
信乃は、今度はくすり、と笑いながら云った。
「竹中軍師に怒られないかな」
儂はあの御方はどうも、とばりばり黒髪を掻き揚げる家康の様子に、ほほほ、と信乃がさも愉快、と笑った。
「お二人とももう元服なさった身。それに」
さて、と腰を上げながら信乃は控えている端女たちを促した。
「家康様は、三成様の友なれば、なにをご遠慮なさることがありましょう。そうですね、もし竹中様の御気を波立てるのだとしたら、精進をする時間にかような処へおいでになっていることとか」
ぐしゃり、と潰れた家康の顔を見て「ほほほほ」とまた品良く笑い、では、わたくしはお先に、と、絹の擦れる美しい音を立てながら、信乃は大坂城のひんやりとした廊下の奥へ、姿を消した。
「…友、ねえ」
あっちがどう思っているのか、それが儂には最近判らんのだ。



小牧・長久手の戦いで豊臣と敵として合間見えた時――
そしてその戦で竹中半兵衛の捨て身の突撃、それを盾にして本多忠勝と一騎打ちした豊臣秀吉との決戦に敗北を喫した時に、彼との再会は果たされた。
織田に人質として預けられ、そこからまた、敵対していた豊臣方に一時だが“客人”扱いという名の人質として――預けられていた時。半兵衛に「よかったら遊び相手になってもらえないか」と逢わせられた、彼の名は佐吉。
半兵衛の手に引かれて、その背中からためらいがちにこちらの様子を伺っていた、今までに見たことの無いような生す苔の色合いの淡い瞳を、今もはっきりと思い出せる。
「さあ、いこう」と白い手を取ったときの、紅く染まった頬も。
だが、数年の時を経て再開した佐吉――元服した三成は、物々しい龍を模った鎧で全身を包みこんでおり、兜を脱いで「竹千代」と遠慮がちに呼ばれるまで、幼馴染の佐吉だとは、解らなかった。
そして、豊臣の一軍を任されるようにまでなった佐吉――石田三成は、驚くほどに高潔で、上からものを云う武将へと成長していた。
時には高慢、とさえ捉えられる物云いに、家康は「これがあの、泣き虫で、戦で秀吉と半兵衛が居なくなる度に寂しさに負けていた佐吉であろうか」と、戸惑った程に。
だが、その理由は程なく解った。
石田家からの子飼い、とはいうものの、秀吉と半兵衛の三成への愛情は、実の親よりも、下手をしたら上回るものだったから。
半兵衛は何をするにも三成を否定せず、彼の言い分を第一とした。
兵らにも「君達の役目は、三成の障害となるものを命を賭して排除することだ」と平然と云ってのけ、秀吉もそれに意見することは無く。
幼い頃からそうだったが、生真面目で一途な面のある三成はただ一心に敬愛する育ての親の愛情に応えようと、自らを常に最前線の厳しい戦いの場へと晒し。
そして紫苑の影のある銀髪を返り血で染め上げる程の勲を挙げるたびに、半兵衛は

   よく頑張ったね
   それでこそ豊臣の子
   僕の大切な子だ

と誉めそやし、秀吉は自らの手で、まだ幼さを残す三成の、血に染まる頬を撫でてやっていた。

そらぁ、高慢ちきにもなるわな。

軍を統べる総大将に、その右腕にして世話女房役の軍師の寵愛を享けている三成に、誰も意見など、恐ろしくて出来なくなったのだろう。
気付けば、豊臣軍の中で彼に平伏さぬ者など居なくなっていた。
そして、その立場にそぐうように口調が、固く冷たくなった。
それが再会した頃の第一の印象で、そして――
あまり、笑わなくもなった。
あれだけ、命を無残に散らすように斬り刻めば当然のことだろうよ、と家康は目を伏せて想う。
それがたとえ、愛する者達の為とはいえ。
あの細い身のどこから、あのような力が沸いて出てくるのか。いつも不思議に想う。ふわり、細い黒い甲冑に覆われた手を舞わせ。豪奢な白月の羽織を靡かせて。
羽根が舞うようにあいつは斬り刻む。
豊臣の為に。
数多の命を。
その重さを、散らした命の断末魔たちを心に刻み込みながら。

――なあ三成。お前は本当にそれで“しあわせ”なのか?

そんな風に想いに耽りつつ、気付けば足は彼の人の庭に向かっていた。
自らを慰めるように、いつも四季折々の花で埋らせている、三成の庭に。



「これは、家康様」
「おう、彦左」
そこには三成がまだ“佐吉”だった頃からこの庭の面倒を任されている、下男の彦左翁が初夏のうっすらした暑さの中、草むしりに励んでいた。
「三成様のご様子は」
手ぬぐいで顔を拭きながら、彦左は当然のように家康に尋ねてきた。
「へっ…」
思わず、家康が気の抜けた返事を。
「おや、まだお見舞いに行ってあげてないので」
「――あー、うん」
その返事に、彦左は少し寂しそうに曲げていた腰を大儀そうに伸ばした。
「そうでさぁねえ、もうお二人とも元服なすった。あの頃のように、子犬のようにじゃれあう御歳でもありませんわな」
「……」
「なにより、三成様――佐吉様は、お変わりになられた」
彦左翁のその言葉に、家康の顔がふっと冷める。
「半兵衛様が今のような立派な武将に成られるよう、三成様を御育てになったのはわかります。ですが、なにぶん花一輪にも心を寄せるような線の細い御方だ。今のお立場は心労も多かろうと――」
そこまで云うと、彦左翁は大きく頭を横に振って「いや、庭番の儂がこのような、畏れ多い云い様ですな」と、家康に向かい頭を深く下げた。
「…いや…」
そのとおりだ、と家康は心の中で呟いた。
今の立場――なあ三成。
こんな美しい庭を造るお前の手を。あんな血で染めるのは、酷ではないのか?

既に戦意を喪失し、逃走しようとした敵一群を、容赦なく斬り刻もうとした。
自分も、かなりの血を失って足元おぼつかなかったというのに。
その腕を掴み、無理矢理抑え込んだ。

   止せ もういい
   我らの勝ちだ 三成 豊臣の勝ちだ もういいんだ
   離せ きゃつらは秀吉様の前に座したのだ
   生きる権利などない 殺すのだ
   一人残らず 殺させろ

血走った眼と、血の匂いと。
もののふなれば、当然のことだ、と家康は言い聞かせる。自分に。それでも。
あの白い肌が返り血で染められる度に――否応無く心はきりり、と痛むのだ。
ふらり、と視線を彷徨わせる。三成が不機嫌を収められない時、何かに傷つき心を閉ざす時、閉じこもる美しい花籠――庭。
主の心をそのまま映したかのように、そこは豊かに緑に包まれつつも、花々は決められた場所で、整然と義務のようにきっちりと咲いていた。
ここで、美しく咲いて。主を慰めるのが役割だと云わんばかりに。

   私の命は、秀吉様の天下の為に在るのだ

そう、何の躊躇いも無く云い切る真っ直ぐすぎる瞳のように。
きっちりと。
その中でも特に濃く艶のある緑の茂みの中――家康は思わず声を上げた。
「くちなし?」
「おや、まだ咲いておりましたか?」
彦左翁も驚いて、一輪だけぽっかりと、真白に近い黄のはなびらで咲き誇る花を覗き込んだ。
「もう終わったとおもっとりましたがなぁ」
「…三成も、見たかろうに」
家康の呟きに、彦左翁がにっこりと応える。
「そうですな。では、こちらをお持ちになって差し上げればよい。今年最後のくちなしになりましょう」





そうして持たされたくちなしを、くるり、くるりと胸元で回しながら、のろのろと家康は三成の寝所へ向かっていた。
回す度に濃い芳香を放つ儚い黄色の花弁を見詰めれば、「芳りがよい」と笑う横顔が浮かぶ。
だが、つい先だっての戦での、あの凶乱した紫の軌跡も。
恐ろしい、と想った。
一騎当千、などという体のいい言葉ではなく、心から「敵に回せば命はない」とさえ。

それでもこの腕で引き留めることは、出来た。

ぐるぐると、考える。
なあ、三成――佐吉。
儂のこの手はまだお前に――

そうして美しく整えられた回廊の曲がり角へ差し掛かった時だった。
よろよろと、壁に手をつきながら――着流しの寝巻きの上に、薄い羽織を被った三成が、廊下の角を曲がった其の先すぐに、居た。
只でさえ蒼い顔色を更に蒼くして、嫌な冷や汗をかきながら。
ぎろり、ときつい吊り目の下に隈まで作って、こちらを睨みつけるように伺った後――ようやく彼は「…いえ、やす?」と名を呼んでくれた。
「お、おう」
と返答しながらも、その不機嫌を撒き散らす様に気圧されする。
やはり、先だっての戦で無理矢理押さえ込んで陣地に連れ帰ったことを、赦してくれているということは――ないようだ。
「…何故、ここに」
「何故…って。その」
思わず、胸の前のくちなしがくるり、と意味も無く廻る。
その芳りに三成の目元が和らいで、「あ」と声が上がった。
「…くちなし」
「お、おう!これ、見舞いにな」
「…もう終わったと想っていたのに…」
片手で冷えた腹を押さえながら、空いた手で三成はくちなしの花弁に触れた。
「…どこに咲いていたのだ?」
「あー、えっと、お前の庭…いや、彦左が切ってくれてな」
「……」
微かに首を傾げながらくちなしを見詰めた後に、三成は苔色の大きな眼でぎろり、と家康を見た。
「私の庭に勝手に入るな」
その一言に、ずきん、とくる。
幼い頃は日が暮れるまで共にてふてふやらとんぼやらを探し回ったあの場所に、お前はもう入るなと云う。
「…悪い」
もう絶対、友だとは想われていない。
自分は一度は秀吉に弓引いた身なれば、もうどう足掻いてもこの美しい豊臣の白い凶刃の傍には――戻れないのだ。きっと。
「もう、入らん」
そうぼそっと呟いて、家康が踵を返そうとした時だった。
ずるり、と。
壁に手をかけながら、三成はしゃがみこんだ。
「……ッ」
くちなしを潰さないように胸に大事に抱え込みながら。寝巻き姿のせいでよけい細い線が際立つ身体が折れるように、崩れた。
「――三成ッ!?」
思わず、家康の手が伸びてその細い肩を支える。
「…痛っ…」
上ずった声できりきりと唇を噛み締める三成の額には、また嫌な汗が沸いて出てきている。
「お前、だいぶ酷いではないか!どうして一人で出歩く!?」
大坂城はただでさえ広いというのに。
「…厠にいくのに、わざわざ介添えなど要らぬ…ッッ」
ぜえぜえと、意固地に吐かれたその答えに呆れながら。家康は三成と視線を同じにするためしゃがみ込んで、「ほら、しっかりしろ」と静かに彼の肩を抱えてさすった。その時――
「…ぬくい」
ぱっ、と。肩に置かれた家康の手を取って、其れをまじまじと見詰めながら。
三成がぼんやりと呟いた。
「丁度よい、助けろ」
は?と問い返す家康の顔色など露知らず、三成はそのまま重ねた手を自分の腹に押し当てる。
「冷えて…」
痛い。辛い。寒い、竹千代。
そう畳み掛けるように呟くと、三成はそのままぐったりと、家康の身体の空いた部分に収まった。
「えっ…」
と。家康は石のように固まった。
口元にいつの間にか納まっている艶やかな銀糸から、どうしてこういい香りがするのかがさっぱり分からない。
「ぬくい」
はあ、と三成が大きく息を吐き、ほんのりと瞼を開ける。
「お前はどうして、いつも私より温かいのだろう」
だが次にはうう、と苦しそうに、もう一度首を折って身を海老のように縮め、暖を摂るために家康にもたれ掛かる。
「…はあ…」
そう、努めて平静に家康は溜息を吐いたが。
内心は心の臓が炙りそうだった。
大体、こいつは脱ぐとどうしてこんなに細いのか。下手な女人よりも細い。なのに、いちいち骨の位置の美しいこととか。うなじの長く、白いこととか。添えられている手の指の細く長い白いこととか。
なんという生殺し。
何故こいつは。
どうしようもない想いを全部押さえ込んで、仕方なしに細い肩に手を添えて抱き寄せる。
「お前が冷え性なんだよ」
「…治らんものか…」
いろいろ、養生を試しているのに。押し殺した低い声が返ってくる。本当に痛くて苦しいのだろう。そう思うと、添えている手にも力がこもる。少しでも、この身体の熱で楽にさせてやれるのならば。
そうしてやると、はあ、と深い息が三成の薄い唇から漏れて、しかめられていた顔がほんの少し緩んだ。
「ぬくい」
「そうか」
ふ、と苦く笑うと、家康は三成の手からそっとくちなしを取り上げて、くるりと彼の人の鼻元で廻してみせた。こゆい、眩暈のするような甘い芳りが舞う。
「…くちなしは、よい」
三成がぼんやりと呟く。
「芳りが、な」
家康が応える。
「でも、もう終わってしまう…」
「そうか。次は何が咲くかな」
「百合」
「ふうん」
「白百合もよい」
「芳りが、か」
「そう」
ふふ、と三成が笑った。
風にそよぐような微かさで。
「お前にも少し分かってきたか」
蒼褪めた肌に、長い黒鳶色の睫毛が伏せられて、その下にあわいあわい、葉の生すようなみどりのびいどろの眼があって。
それが、先程廊下の曲がり角で鉢合わせした時と同じ者とは思えぬ程に――やわくあわく、優しく光った。
そして、笑んだ。
「よい芳りだろう?」
ゆっくりと、低く艶のある声音で三成が家康に問うた。
「ああ」
お前が、と続けたらブン殴られるだろうか、と。我ながら馬鹿馬鹿しい、と想いつつも、そうでもして気を逸らさないと本当に抱き締めてしまいそうなので。家康は「さてどうしたものか」と腕の中で暖を取る幼馴染を見詰めていたが。
ふいに、「くあ」と三成があくびをした。
「…ぬくい」
飽きもせずそう繰り返すと、いよいよその銀糸の煌く頭を、家康の胸に深く預けて――完全に目を閉じて。
「お、おい三成」
「…ねむい」
こてん、と。
苦痛が和らいだお陰で一気に押し寄せてきた眠気の誘うままに、あまりにもあっという間に、細い首が傾いて苔色の瞳が閉じられて。
すう、と安らかな寝息を立てて、三成は本当に寝入ってしまった。家康の腕の中で。
そしてその時――

「三成様――」「三成様?」

帰りの遅い主を心配した小姓が三人ばかり、ひしと三成を抱き締めている(ようにしか見えない)家康を廊下の角を曲がった瞬間に見つけ――そして
「「「ごっ…御無礼つかまつりましたッッ!!」」」
と全員が顔を赤らめて、蜘蛛の子が散るように来た道を小走りに引き返す――
「って!!!ちょっお前ら三成を迎えに――って誤解してるだろ!!誤解っっ!!」
「…たけちよ、うるさい」
「三成ぃい!!!」
頼む起きてくれ、と家康は一度は彼を揺さぶろうとしたが、先ほどの苦しみを想えばそれは出来るわけがなくて――
「ああっまったくもう!!」
半ばヤケクソになり三成をそのまま横抱きに抱え上げると、
「まさかお二人がそういうご関係であったとは」
「私はあの三成様にお相手が居たことが驚きで」
「いや、大谷様とのご関係も噂で聞いた事あるけど!?」
「でもあの場面は決定的…」
今目撃した光景に、雀よりも騒がしく興奮しながら小走りに逃げていく小姓たちを追いかけつつ、「だから違うんだ!!それよりお前らの主だぞ、見捨てていくのかっ!?」と涙目で呼び止めて。
結局家康は、そのまま三成の寝所まで、彼の人を姫君のように運ぶ破目になったのだった。




その翌日、あれだけ小姓たちに口止めをしたというのに。
普段身内でさえ寄せ付けぬ雰囲気の凶王を姫君のように抱きかかえ大坂城を走り抜けてしまえば、そんな小細工は通用するわけもなかったらしい。
気付けば家康の周りには、黒い甲冑と兜で身を固めた石田三成親衛隊の面々が、只ならぬ雰囲気で立ち塞がっていたのだった。
「三成様をッ…」
わなわなと、黒い籠手で覆われた手を、三成と同じ様な居合いに使う大太刀にかけながら(それががちがち音を立てるものだから、余計恐ろしい)、三成の腹心の一人がきっ、と叫んだ。
「三成様を姫様のように抱きかかえたなどとッッ…!!」
「我らにも許されぬ所業を!!!!」
その言葉を合図に、数人の親衛隊員の手が刀にかかる。
「ふ、副隊長落ち着かれよ!!」
「副隊長ぉおお!」
「いくら徳川殿でも許されぬ!!」
その言葉に、家康が遠くを見詰めながら「ああ」と眩暈を覚えた。
そういえば、こいつら色んな意味で真に“石田三成親衛隊”だったっけ。
「あー…えーっと、悪いんだが」
そこへ、ざわり、と空気を逆立てて。
石田親衛隊隊長を伴い、竹中半兵衛が――関節剣を既に抜き身にして、ぱしぱしと手に打ち鳴らしながら、現れた。
ざざざ、と親衛隊員達が畏まって道を開ける――蛇に睨まれた蛙のようになっている、徳川家康への。
すると横に控える親衛隊長から二、三と耳打ちされて、半兵衛がビシャァァン、と関節剣を鞭のように地面に叩き付けた。
「――徳川家康君。キミ…三成を…お姫様抱っこしたんだって…?」
ざわわ、と三成と同じ銀髪が鬼のように逆立っていく。
「いっいえ!!ですから竹中殿、アレはですなッッ!!?」
「問答無用ッッ!!僕の佐吉になんてことをッッッ!!!!!!」



三成が寝込んでいた間、彼の代わりにつけた軍議事録、検地からの報告書などを手短な説明と共に渡しながら、大谷吉継――“刑部”は
「主の腹の弱さにつける薬はないものかのう」
と、珍しく慰めの言葉を、“へいくわいもの”とさえ陰で呼ばれる、高慢な、だが物知らずで純粋な、唯一人の友にかけていた。
「すまんな、刑部」
床から半分だけ起き上がったまま、顔色の戻った三成がぱらぱらと書状に目を走らせながら大谷に礼を述べる。
「やれ、いつものことよ。もう慣れたわ」
「しかし、本当にないものかな。刑部、お前の得意の星見でなんぞ探してくれ。私のこの腹の弱さを治す…ああ腹だけではなくて、手足が冷えがちなのも治るとなおよい、それと」
「あのな。かような霊薬あらば、我が自身に使っておるわ」
「…それもそうか」
ふん、と鼻を鳴らしながら、三成はなんということもなし、と書状に向き直る。
大谷の病ゆえの異形への言及には、ほとんどの者があえて見てみぬ振りをする中で、三成だけは、大谷という存在をそのまま受け入れている。

   主は我がおそろしゅうないのか
   では訊くが 貴様は私の毛色が珍しくないと云えるか

似たもの同志、といえばそれまでかもしれないが、茶会で大谷の口がついた茶を平然と飲んで見せるのも、三成と秀吉、そして半兵衛の三人だけだ。
つくづく不思議な“親子”だと、大谷は想う。
そしてふと、鼻につく強い芳香に気付いた。
「くちなし、とな」
「ああ」
その言葉に三成が、分かるほどにはっきりと喜びの色を顔に浮かべ、枕元の花器代わりにしてある、陶器の茶碗を引き寄せた。
「今年最後のくちなしだ。家康が私の庭に残っていたのを…」
珍しく饒舌に言葉を紡ぎながら、水に浮かぶ、至極白に近い黄の花弁を細い指で愛でるその横顔に、大谷はふ、と目を細めた。
が、その時――

「――ん?今、悲鳴が聞こえなかったか?刑部」

「ああ」
大谷の目が愉快そうに細められ、きょとん、としている三成に向かいそれと分かるほどに、笑んだ。
「聞こえたわ」
「…“タダカーーツ”…? 家康??」
「主も大概、罪作りな男よ」
「は?」
無邪気に首を傾げる三成に向かい、大谷は「そして主の親御のなんと馬鹿なことか」と、続けて溜息を吐いたのだった。



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ゆみのや

Author:ゆみのや
戦国BASARA3の石田三成にぞっこん一目惚れいたし
こっそり応援し隊所存にございます。

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