BASARAの石田を幸せにし隊。

戦国BASARA3の石田三成をひたすらに応援するこっそり避難ブログ

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花の散るらむ

SSです。
さりげなく『花籠』の続きになってました。
家→→→三でプラトニック。
いろいろ設定捏造してますが、「発売前だし!!」で大丈夫なお方は
↓へどうぞ


の、前にいつも拍手ありがとうございます…!
シリアスSSの時はスペースの都合上返信しない時も出てくるかもですが、
後日の記事で必ず致します。
拍手もすれば豚もおだてりゃなんとやらでございます…!


>蝉さま
「我が手に抱っこできぬ佐吉なし! 」に激しく吹きました…!!
うぉおおおおとーーさーーーーん!!
秀吉様はどえりゃー男前だと思うのですが!!よかった!!自分だけじゃないw
SQのほうだと役どころ上強面ばかりですが、土林氏のイラストとかだと
「え…よく見るとフツーに美形」って豊臣軍兵士志願者がいっても説得力皆無でござるorz
そして今回もブレザーよりこっちが先ですいませんorz
なんか…気合入りすぎると、こう。手が<おおい
あー!でも夏コミ全然違うジャンルですからっ。お気持ちだけでも我本当に嬉しくて泣いちゃう…
蝉さまも私からのリクはどうぞごゆるりと。。。
いつも本当にあざーーす!!




佐吉様

なりませぬ

なぁぜ?

佐吉様になにかありましたらば

わたくしどもが



佐吉 いいかい
君はいつか豊臣軍総大将と成るんだよ
大事な子なんだ


だから 滅多なことではここから出ないでおいで
君の好きな花で ここを埋めよう
君の好きな水の音で ここを埋めよう
求めるのなら 僕の残った命さえあげよう


この花籠の中で 笑っていて
大切な子













「つまらん」
真白の毛艶の愛馬から降りて早速の第一声が、これだった。
城の裏手からさりげなく出ていこうとするまでは、珍しく上機嫌な横顔を堪能出来ていたというのに。
「みーつなり」
自分も続いて愛馬から降りながら。家康がなんとか宥めすかそうと彼の名を呼ぶ。
「出て来れたんだからいいじゃないか」
「――――。」
甲冑を脱いで、半兵衛のような薄い唐風の装束だけを着ている三成の細い背中は、無言の威圧で不機嫌を撒き散らしている。
それでも。
音も立てずに鹿のような細い足が、明るい初夏の草地を踏みしめる姿は美しい。
その美しさは生まれついてのものなのか、育ての親に植え付けられたものなのか。
「…私は」
うつむきながら。三成が、ぽそりと呟いた。
「いつまでも“小さい佐吉”ではない」
「分っているよ」
「お前に云ってはいない」
かくり、と肩を落としながら、三成の背中は柔らかく曲がった。
腰を折り、足元の大輪のたんぽぽをそっと摘み取る。
もう一輪。もう一輪。
すぐに、白い美しい蛇のような指が金色の花で埋まりだす。
そこから、三成はしばらく己の長い指に翻弄されるように、もぞもぞとたんぽぽの茎をいじっていたが。
ふいに黒鳶色の秀麗な眉をしかませて、「ん?」と情けの無い声を出した。その顔のまま、家康にやっと向き合う。
「忘れた」
「何をだ」
やっとこっちを向いたか。
相手の事など気にかけず、いつも己の感情に振り回され勝ちな幼馴染を呆れ顔で軽く――睨みつけようとして、出来なくて、家康は苦く笑った。
そしてざくざくと明るい初夏の草を踏みしめながら、三成の金の花弁に埋った手に手を伸ばす。
「はなかんむり」
どうしたら、この喉仏からこういう呆けた声音が出てくるのだろう。
時々、三成は本当に――半兵衛から与えられた美しい庭の片隅で膝を抱え、たいせつなふたりの帰りをひたすらに待ちわびる“小さい佐吉”に戻る。
「花冠…」
家康は三成の手から、一本、二本とたんぽぽを抜き取りながら、くるり、と器用に茎を編み上げていく。
「まず、十字に組ませて」
「うん」
「こっちをこう、上にくぐらせて。この繰り返しだろ」
「…そんなに簡単だったか」
苔色の瞳を大きく見開きながら、三成はまた、とても戦場で“凶王”と恐れられる武士とは思えぬ顔をした。
眉を八の字にして、本当に哀しそうにして。
「…だったよ。なんだ、おめぇ本当に忘れちまったんか」
思わず、家康の口調も崩れる。
忠勝に頼ってばかりいた、まだ“竹千代”呼ばわりされていた幼い頃に。
「…こんな簡単なことを、忘れたりするから」
煌く銀の頭髪とは違い、三成の眉と長い睫毛は黒鳶色だ。長い長い、黒い睫毛が伏せられる様に、家康は見入った。
「止められるわけだ」
「はあ?」
家康が、思わず間の抜けた返答をする。何を云いたいのか、こいつは。
「皆がいつまでも、私を心配して目の届く処に留め置こうとするのは…」

私が、こんな簡単なことがらもきちんと憶えていないから。

そう呟いて、三成は細い面を静かにうつむけて。
真剣に、眉間に暗い影を寄せだした。

「おおい、三成、お前それは違うだろ…」
本当に。こいつは、変なところでいつまでも子供じみている。途方にくれながら、でも手は休めずに三成の手からせっせとたんぽぽを奪いながら、家康は応える。
「ふつう、花冠のつくりかたなんて、男が覚えている必要あるか。儂はお前の半分も、孫子の兵法を暗記しておらんぞ」
その言葉に、三成がまた怪訝な顔をして家康の山吹色の瞳に問いかける。
「では、半兵衛様は何故、私が一人で城を出ることすら御許しにならんのだろう」



そう。
ふたりの約束だから。
ふたりだけで行くのが、当然のつもりだった。
が、わざわざ城の静かな、一番静かな裏手に廻ったというのに、目が利く家臣たちはいつの間にか押し寄せて、三成を必死に留めた。

お待ちくだされ せめて従者を
何故
三成様の御身に何か御座いましたら
家康も居る 私も帯刀する 何の心配があろうや
よからぬ輩の放った忍にでも狙われましたら 御二人では
そんな馬鹿な
ここは大坂城ぞ
太閤様の御威光の御膝元ぞ
なりませぬ 三成様

家康を蚊帳の外に押し退けてのすったもんだの問答を止めたのは、三成の乳母(めのと)役であった侍女であった。

「三成様、先日お伊勢から届きました菓子なれば」
にっこりと微笑みながら、気品に溢れた初老の乳母は、三成に菓子の包みを渡してくれた。
「ありがとう、信乃」
助かった、という安堵と共に、三成が滅多に見せなくなった柔らかい笑みを乳母に投げかけた。
「家康様と、おふたりで、なかよう召し上がりなさいませ」
それから信乃は、ささ、三成様にも息抜きが必要でございます、無粋な引き留めは無用にございまするぞ、と、困惑する家臣たちを手で押しのけて。家康にそっと
「三成様をお願い申し上げます」
と囁いたのだった。



「…だからよ。別に、お前が頼りないとか、弱っちいなんてことは絶対なくて。つうか、この間の合戦でお前何人斬ったよ?あの大谷に溜息吐かせられるのは、お前くらいだぞ、三成。立派な武士だろうが。だから、もっと他の理由な」
よし、と。
最後の一本を編みこみながら。家康は、三成の問いに応える。
「竹中軍師は、お前を失うのが怖いのさ」
「怖い?」
「そう」
見ていれば解る。
己の血肉を分けるかのように、注ぎ込まれる愛情は。
恐らく、未来を与える代わりにこの手のままに、という情念だとも。
「先に居なくなる自分の代わりに、お前に秀吉様の傍に居続けて欲しいのだろう」
「先に?」
三成の声音が強張り、目つきが一気に鋭くなる。
「どういうことだ」
「――って、そりゃあ…順当に行けば、歳が上の者から先に逝くものだろう…それに…竹中殿は――」
「あ…」
そういうことか、と。
それから――それから。幼い佐吉の頃と同じように。三成の苔色の大きな眼が鏡のように潤んでいった。
「――そうか。お二人は、私より先に逝かれるのか。そうだな。私が先に戦で殉じない限りは」
「三成…」
本当に。
この男は。
幼子のように無垢な瞳を見せるかと思えば、“凶王”と呼ばれる程に容易く、数多の命を一瞬にして散らす修羅と化すのに。
この男は。
どうして、こんなにも簡単に、泣くのだろう。

「私は…」

金色のたんぽぽの丘の先、生い茂る緑の丘陵の遥かどこかを見詰めながら、三成は家路を失った幼子のように。
「よし出来た」
その横で、零れ落ちそうな彼の涙を振り払うかのように、家康が威勢のよい声をあげて、三成がはっと振り返る。
にっ、と笑った家康の顔の前に、これまた同じように太陽のようなたんぽぽの花冠。
気付いた三成が自分の手のひらに目を落とすと――同時にはらはらと、透き通った涙も零れ落ちた――盛り上がるように闇雲に積み上げた、たんぽぽがなくなっていることに、ようやく気付き。
涙を拭わないまま白い顔を上げてみれば、ぱさりと頭に花が降った。

「似合うぞ」

初めて出逢った頃のまま。
そう、無名の土豪の家から連れて来られた自分に、誰も目もくれさえしなかった昔から、“石田三成”の名の前に皆が平伏すようになった今も。
この太陽のような笑みを持つ男は、変わりなくここに。
己の傍に居てくれることに気付き、三成は息を止めた。
そして、自分が何をされたのかにようやく気付き――

「私はおなごか!」

と、低い声で不機嫌そうに威勢良く怒鳴って見せた。
「うん、美しいぞ三成」
「貴様は!」
どん、と突き飛ばされて、笑いながら家康が金色の絨毯に倒れこむ。それから腕を頭の後ろで組んで、気持ちよさそうに目を閉じた。
その横に、もう何も云わないで三成も座る。
「――泣くな、三成。すべてはうたかたかもしれんが、儂は今、ここに居る。お前の横に」
「…………」
「…三成?」
「……腹が減った」
「はあ!?」
内心、心の臓があぶるようなことを云ってしまったと彼の人の応えを待ったというのに。
その答えが先ほどまでの悲哀な空気をぶち壊すような、風情もへったくれもないことに、さすがの家康も飛び起きる。
「腹が減った。吉乃から貰った菓子を食べよう」
「おー、おーい、みつ…」
金色の花冠はそのままで。
細い身体が草をさくさく鳴らしながら、自分の愛馬と家康の馬が繫がれている木の下へ歩く。
「みつなりー」
ああ、もう。
照れ隠しは、大きくなった今でも下手糞だな。
家康は、先ほど目を掠めた横顔の耳が赤く染まっていることに、きちんと気付いている。
「菓子はあとだ、あと!先に麦飯を食おう」
「――そうだった」
くるり、と振り返りながら、三成が応える。
「先にそちらを食べよう」
「おう」
家康の良く通る太い男らしい声音の返事に。
三成が笑った。
久々に見る、やわく淡い、彼しか持っていないような苔色の瞳が、陽に透き通って肌に熔けてしまうような笑みだった。
並びのよい、白い歯が露になる。


思わず、家康は目を閉じた。


   豊臣の無法は留まることを知らず
   日の本を力任せに統べて磐石成らぬまま 朝鮮へ攻め入るとは
   竹中の命 あと幾許かと
   所詮 成り上がりの猿
   徳川殿
   今や 諸大名の心は


ああ。
お前はきっと。

あの場に居たら、般若の面で以って血の雨を降らしたのだろうな。
きっと、この首を。
美しい紫の軌跡で以って落としてしまうのだろうか。


目を開ける。
もう彼は、後ろを向いて馬の背に乗せていた荷物を解きにかかっていた。
刈り込まれた後ろ髪の下、覗くうなじが華奢で愛おしくて、「ああ」と家康は呻いた。
「家康?」
ふ、と。
不思議そうに彼は振り返り、その拍子にぱらぱらと、花冠に混ざっていた白い綿毛が白く薄い頬に落ちた。
思わず、一転して家康は笑う。
「なんだ」
「いや、本当に似合うな。佐吉の頃からお前は」
「うるさい。私の機嫌が変わらぬうちに、さっさと準備をしろ」
「はいはい、三成様」
そう云いながら、突き出された包みを受け取る時。
細くて冷たい彼の指に触れたので。
そのまま家康は、三成の手を握り締めていた。
「? いえやす?」
心配そうに――自分はやはり苦悶を顔に出していたのだろう――こちらを覗き込む苔色の双眸の無邪気なことに、家康の心にはひとつの決意が生まれて。



   ――君を、連れて行こう。
      きっと。
      あの花籠の中から。
      連れ出すときに、もがかれて羽根を手折ったとしても。
      あの籠から君を。
      こんな日々のために。



「――なんでもない」
なんでもない、なんでもなくない心でなんでもない笑顔を作る。
自分はいつからこんな人間になっていたのだろうと、想いながら。
多分、世界のすべてと引き換えにしても惜しくない者の手を、握り締めながら。



花の散るらむ。





























花の散るらむ

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ゆみのや

Author:ゆみのや
戦国BASARA3の石田三成にぞっこん一目惚れいたし
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